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ケニア・カクマ難民キャンプに雨水貯水地下タンク「ためとっと」を設置しました。

国連ハビタット様のご依頼で、2019年9/7(土)~9/15(日)の日程で、ケニア・トルカナ県カクマ難民カロベイエイ新居住区に、雨水貯水地下タンク「ためとっと」(約100t)を設置して参りました。
今回も国連ハビタット福岡本部 本部長補佐官 星野様と、弊社代表の松尾と、大ベテラン技術者の河野と三人です。
福岡を出発して成田→ドーハ→ケニアのナイロビ空港まで約24時間かかりました。やはりアフリカは遠いです。1泊して翌日、下記写真の国連専用機に乗って、カクマ空港に到着しました。カクマ空港の滑走路は砂利道でした。

《弊社河野(左)と松尾》

今回の事業は、日本政府支援の持続可能な開発事業を通じた難民と受け入れコミュニティの統合強化事業の一環で行われました。難民と元々住んでいた現地の方々がお互いを尊重し融和できるよう日本政府が支援を行っていて、その象徴の一つであるコミュニティセンターに「ためとっと」を設置し、飲料水を確保できるようにする事業です。

《コミュニティセンター》

最初に自己紹介と、「ためとっと」設置の流れを説明しました。

今回の設置に携わった方々ですが、一見すると少し強面な感じはするのですが、目を合わせると恥ずかしそうにニコッと笑ってうなづいて聞いてくれていました。

作業は朝9時から17時まで行いましたが、今回、砕石を投入する重機のショベルがなく、屈強な10名の、現地トルカナの住民と難民の方々が力を合わせて約200㎥の砕石を、手作業でやり遂げてくれました。

《10人の屈強な男たち》

暑さは写真では伝わらないと思いますが、灼熱の日々で、砕石が予定通り届かないトラブル等が砕石が予定通り届かないトラブル等がありましたが、星野さんをはじめハビタットの現地スタッフさんや AAR Japan[難民を助ける会]さんと、みんなで力を合わせてほぼ90%仕上げることが出来ました。

《朝のミーティング風景》

写真は現場監督のアンソニーさん。どんなに暑くてもユニフォームのコートを脱がず、食事もみんなとは一緒に食べない。挨拶の時には、ウィンクするダンディな男性です。

《アンソニーさんと弊社河野》

難民キャンプ滞在ということで、日本からカップ麺などの非常食も用意してきましたが、あまり必要はなく、写真のような食事内容で、さすがに生野菜はなく肉類や炭水化物の多い食事内容でしたが、力の湧く「パワーご飯」でした!

今回も我々の安全を第一に考えていただき、万全を期していただいた国連ハビタット星野さんに感謝です。こんな体験、したくてもできません。

《ハビタット星野さんと弊社松尾》

難民キャンプということで、単純にテントに泊まるのではないかと考えたときはあったのですが、立派な宿泊施設に泊まらせていただきました。ただ鉄板の扉や、いざというときはシェルターの役割を担うバスルームの広さは、いつも緊張感が漂っている気がしていました。

《宿泊施設》

後日完成をした写真を現地からいただきましたのが下記の写真です。右側の青い手押しポンプが見えますか?満タンになれば、約100tの水が現地の皆様を潤してくれます。

《「ためとっと」完成》

貴重な体験に心から感謝申し上げると共に、こんな遠い場所でも現地の事情に寄り添い、困った人々にために尽力する日本人を誇りに思いました。
そしてこんな仕事をさせてくれた雨水貯水地下タンク(愛称)「ためとっと」にも感謝です。

次回は、コロナの影響で時期はまだ流動的ですが、今年2020年中にインドネシアのスラウェシ州シギ県シギ・ビロマル郡に「ためとっと」を4基築造する予定です。
2018年のスラウェシ島地震・津波により大きな被害を被った現地では、現在仮設住居から災害危険区域から離れた定住用住居への移転が進められる中、移転先の生活インフラ整備は進んでおらず、特に生活用水へのアクセスが大きな課題となっているそうで、「ためとっと」のご依頼をいただきました。持続的で安全な水源を提供することで、被災地の復興支援と生活向上に貢献できるよう取り組んで参ります。

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